本日、10月16日は鳥濱トメさんの次女、赤羽(旧姓鳥濱)礼子さんの御命日となります。
礼子さんは、昭和20年3月に陸軍知覧飛行場(特攻基地)で「なでしこ隊」として特攻隊の身の回りのお世話をしていました。
「なでしこ隊」は、知覧高等女学校の生徒達で構成された奉仕隊で、校章にちなんで名付けられたそうです。
戦後20余年経って、礼子さんは新宿三丁目に「薩摩おごじょ」という鹿児島郷土料理の店を開店しました。
それは、特攻隊の生還者の方々が集う店として開業されたものでした。お店は、礼子さんのご子息である赤羽潤さんが跡を継がれ、今も多くのお客様で賑わっています。
礼子さんはお店を営む傍ら、特攻隊員のことを語り継ぎ、後世に遺していく「語り部」として活躍されていました。それは、お店に来たお客様へ熱心に話したり、大きな講演会場で講演をされることもありました。
その「語り部」としての役割は、鳥濱トメさん、礼子さんから赤羽潤さんに脈々と受け継がれています。
知覧には、トメさんの長女・美阿子さんのご子息である鳥濱明久さんと赤羽礼子さんが共同で設立した、「ホタル館富屋食堂」という、鳥濱トメと特攻隊の資料館があります。
「ホタル館富屋食堂」は、もともと富屋食堂が建っていた場所に、そっくり建てられました。
特攻隊の方々の様々なエピソードが書かれた展示、遺品、遺書、トメさんとゆかりあるもの等を見る事ができます。
今は、鳥濱明久さんが館長として公開しています。
本日は、赤羽礼子さんの遺された「想い」に触れ、そっとお手を合わせていただけましたらと存じます。
合掌
事務局