3月上旬、神奈川県の中学校で生徒約200名に『鳥濱トメと特攻隊』の特別講演を行いました。
生徒や教諭に校舎内にある体育館にお集まりいただき、最初に事務局より鳥濱トメの人物についてと時代背景などを簡単に説明し、続けて赤羽顧問が鳥濱トメから直接聴いた語り部をしました。
途中、ちらほらと涙ぐんでいる様子や、小さくうなずいているような仕草も見られました。
最後に『今日、話を聴いた皆さんに辛いことがあったとき、特攻隊員の気持ちを考えれば自分の悩みはちっぽけなものだと気が付くでしょう。そして、今日の話を聴いて皆さんの心に何か響くものがあったら、自分自身で彼らのことを何でもいいので調べて知って欲しい。そしていつか、知覧に行って、彼らの本物の遺書などに触れて欲しい。』と締めくくりました。
当日、生徒の皆さんに書いていただいたアンケートの中から一部抜粋し、掲載させていただきます。
・当時、自分とあまり(年齢が)変わらない人たちがどんな思いで旅立ったのかを一部理解し、感じる事が出来ました。彼らをずっと見守ってきた人たちの話を聴くと、天国にいる彼らは本当に立派で想像できない強い心を持っていると思いました。
・鳥濱トメさんは、自分のものをなくしてまで、特攻隊の人に色々なものを食べさせてあげていて、とてもやさしい人なんだと思った。特攻隊の人たちは周りの人を守るために自分の命をなくしてまで必死に戦っていたんだなと思い、とても感動しました。
今回の講演を聞いた生徒と年齢は大きく変わらない特攻隊員。しかしその、大きな志と強さ、やさしさは生徒たちに伝わったようでした。
鳥濱トメが戦後、観音堂で多くの若者たちに特攻隊員のことを伝え続けてきたように、当会はその遺志を継いで伝え続けて参りたいと思います。
そして、多くの方々に鳥濱トメという市井の女性が、その人生をかけて尽くしたことを伝え続けていきたいと思います。
事務局